現象:
MSA2012fcとHPDMを用いてマルチパスを構成している環境で、FCケーブルの切断(もしくはそれに相当する障害)が発生した場合に、FCケーブルが復旧しても、OSの再起動を行うまではFCケーブルの復旧をOSが認識しません。
この現象は以下の条件を満たす環境で発生することがあります。
・MSA20120fcを使用している。
・RHEL 5.xを使用している。
・HP DMMPを使用したマルチパス構成である。
・ProLiant Support Pack(PSP)のqlogic HBAドライバをインストールしている。
・LifeKeeper + DMMP RecoveryKitを使用している。
・パス切断時に共有ディスクにI/Oが発生していない。
※発生率は100%ではありません。
原因:
Proliant Support Pack(PSP)に含まれているhp qlogicドライバの不具合です。
本現象の影響度:
FCパスが抜けた後、DMMPによるパスのフェイルオーバは正常に行われるため、マルチパスの機能が損なわれることはありません。もちろん、HAクラスタの機能にも影響いたしません。
実際の運用保守では、FCケーブルやHBAの破損などの障害からの復帰に際しては、物理的な交換作業を経てノードの再起動を行うことが一般的です。その再起動のタイミングでFCケーブルの復旧を検知するため、実質的な影響はありません。
対処:
hp qlogicドライバの環境では、本現象が発生した場合はOSの再起動を行うまでパスの復帰を認識しません。
どうしても事前に発生を予防する必要がある場合は、ヒューレットパッカード社サポート窓口までご連絡ください。
参考情報:
ヒューレットパッカード社のナレッジベースに、文書番号 emr_na-c01631346-1 で本問題についての情報が公開されています。
http://h20564.www2.hpe.com/hpsc/doc/public/display?docId=emr_na-c01631346
※上記サイトにアクセスするにはhp ITリソース・センタへのユーザー登録が必要です。
以上
改訂履歴
[公開日:2009年01月05日]