本FAQでは、言語の設定で英語環境を選択してインストールしたシステム上で、LifeKeeper for Linux v6 を使用する場合の留意事項についてご案内します。
<日本国内で販売しているLifeKeeper for Linux v6について>
日本国内で販売しているLifeKeeper for Linux v6 基本機能 (以下 “LK v6 JP Core”) は、LifeKeeper for Linux v5までのLifeKeeperと異なり、hostid(lmhostidコマンドによって得られるサーバー毎に一意なID)に依存しない非ノードロックライセンスで動作します。
“LK v6 JP Core”は、起動の際に”LANG”環境変数と ”LC_ALL”環境変数の値を確認し、ロケールが日本語にセットされているかを確認しています。この環境変数のチェック機能は “LK v6 JP Core”のライセンスチェック機構の一部として実装されており、”LK v6 JP Core”とそれ以外の国向けのLifeKeeper for Linux v6 (以下 “LK v6 Core”)の差異となります。
この差異は、LifeKeeper起動時に実行されるライセンスのチェック時にのみ動作するメカニズムに限定される差異であり、基本機能(Core)、およびオプションのApplication Recovery Kit (以降ARK)の動作には一切関係しません。このため、SteelEye社では、LK v6 JP Core と LK v6 Core は同一製品としての扱いとしており、リリースノート等への特別な記載は行なっておりません。
<LifeKeeper for Linux GUI管理画面における日本語サポートについて>
2008年1月24日現在、LifeKeeper for Linux v4.6, v5および v6の GUI管理画面における日本語ロケールのエンコードは、日本語EUC( ja_JP.eucJP )のみをサポートしており、UTF-8 や SJIS を指定した場合、GUI画面でのログ表示時に、タイムスタンプ部の漢字が正しく表示できません。したがって 日本語部分を正しくGUI管理画面で表示させるには日本語ロケールの設定は ja_JP.UTF-8 や ja_JP.ujis ではなく ja_JP.eucJP の設定が必須です。
GUI管理画面でのUTF-8およびシフトJISでの日本語表示は、2008年1月25日(US時間)にリリースする LifeKeeper for Linux v6 Update 2 Maintenance 1で対応します。(Core: v6.2.1-4) このバージョン以降のGUI管理画面ではdateコマンドの出力結果の日本語部分の表示問題は生じません。
<英語ロケールのシステムでのLifeKeeperのインストールと設定>
Red Hat Enterprise Linux (以下RHEL ) ではOSインストール時にデフォルトの言語として選択した言語に対応するロケールが /etc/sysconfig/i18n ファイルに LANG環境変数としてセットされます。LifeKeeperのインストーラーは、LifeKeeperの初期化パラメーターファイルである /etc/default/LifeKeeper に /etc/syscongig/i18n のLANG設定を引継ぎます。
たとえば、RHEL 5 でOSインストール時に英語を選択すると /etc/default/LifeKeeper ファイルにはLANG=en_US.UTF-8 が設定されますので、LK v6 JP Coreが非ノードロックライセンスの為のロケールの確認が正しく行なわれるように、LK v6 JP Coreをインストールした後に、/etc/default/LifeKeeperに設定されている LANG環境変数とLC_ALL環境変数に日本語ロケールを設定します。
Core:v6.2.0 までのバージョンの場合
GUI管理画面が日本語EUCのみをサポートしているため日本語EUCを設定します。
LANG=ja_JP.eucJP
LC_ALL=ja_JP.eucJP
Core:v6.2.1 以降のバージョンの場合
OSがサポートしている任意の日本語ロケールを設定します。
””locale -a | grep ja_JP”” を実行して表示されるロケールが設定可能です。
以下は設定可能な値の例です。
LANG=ja_JP.eucJP
LC_ALL=ja_JP.eucJP
LANG=ja_JP.ujis
LC_ALL=ja_JP.ujis
LANG=ja_JP.UTF-8
LC_ALL=ja_JP.UTF-8
<ログメッセージへの日本語出力と表示について>
OSのデフォルト言語の設定に関係なく、LifeKeeper for Linux v6は/etc/default/LifeKeeper に設定された環境変数に従って動作します。
LifeKeeper for Linux v6 では、非ノードロックライセンスでの動作のために /etc/default/LifeKeeper ファイルに日本語ロケールを設定する必要があり、OSが英語ロケール(LANG=en_US.UTF-8)にセットされている場合でも、LifeKeeperが出力するログは、メッセージのタイムスタンプ部分に LANG環境変数で設定されたエンコーディングによるdateコマンドが出力する日本語コードを含みます。LifeKeeperのメッセージは以下のログに出力されます。
・LifeKeeperの各種ログファイル (lk_log コマンドで参照可能)
・LifeKeeperが出力する /var/log/messagesへのメッセージ (直接参照可能)
これらのログを参照する際に、日本語表示に対応していないターミナルを使用した場合は日本語の表示が行えないため、タイムスタンプに含まれる日本語が正しく表示されません。
ログを参照する場合は、日本語が表示可能なターミナル( GNOME Terminal等)を使用して、ターミナルの設定でエンコーディングに/etc/default/LifeKeeperファイルに LANG環境変数で設定した日本語ロケールと同じエンコーディングをセットしてください。
改訂履歴
[公開日:2011年03月16日] [改訂日:2016年07月06日]