■対象製品
LifeKeeper for Linux すべてのバージョン
■事象
RHEL7.x から RHEL8.x にバージョンアップするなど、OS のメジャーバージョンアップ後に LifeKeeper のファイルシステムリソースの quickCheck がエラーとなり以下のメッセージが記録されることがございます。
quickCheck[<PID>]: ERROR:filesys:quickCheck:<リソース名>:124011:"<マウントポイント>" is mounted but with the incorrect mount options (current mount option list: <現在のマウントオプション>, expected mount option list: <ファイルシステムリソースで設定されたマウントオプション>)
■要因
LifeKeeper のファイルシステムリソースを作成する際は、作成時の OS のマウントオプションが自動的にリソース情報として登録されます。
マウントオプションは OS のバージョンによりデフォルト値が異なることがあり、マウントした際の OS が付与するマウントオプションとファイルシステムリソースが保持しているマウントオプションが異なることで quickCheck が異常として検出します。
この検出によりローカルリカバリー処理が行われ再マウントされるため、フェイルオーバー等には至りませんが、ローカルリカバリー時にアンマウントとマウントを実施することから一時的にマウントポイントにアクセスできないタイミングが生じます。
例
- RHEL7.x
rw,relatime,attr2,inode64,sunit=8,swidth=8,noquota
- RHEL8.x
rw,relatime,attr2,inode64,logbufs=8,logbsize=32k,sunit=8,swidth=8,noquota
■対処
quickCheck の検出とローカルリカバリーの処理が繰り返されている場合はマウントオプションにずれが生じていないかご確認いただき、適切なマウントオプションをファイルシステムリソースに設定し直してください。
■対処方法
以下は LifeKeeper GUI と LKCLI を利用したマウントオプションの変更方法となります。
LKWMC をご利用の場合は LifeKeeper GUI の操作と同様となります。
<LifeKeeper GUI を利用する場合>
1) 現在のファイルシステムリソースで設定されているマウントオプションの確認方法
1. スタンバイ側のファイルシステムリソースを右クリックし「Change Mount Options」を選択します。
2. ”Enter Mount Options”の右枠に記載の内容を確認します。
2) 現在のマウントオプションの確認方法
ファイルシステムリソースが Active のサーバーで mount コマンドを実行し、マウントオプションを確認してください。
3) 1)、2)に差異がある場合は、2)で確認いただいたマウントオプションを再設定します。
1. スタンバイ側のファイルシステムリソースを右クリックし「Change Mount Options」を選択します。
2. ”Enter Mount Options”の右枠に 2)で確認したマウントオプションを設定し「Set Value」ボタンを押して設定します。
3. リソースを切り替えます。
4. 改めてスタンバイ側で1.2.の操作を実施します。
<LKCLI を利用する場合>
1) 現在のファイルシステムリソースで設定されているマウントオプションの確認方法
1.以下のコマンドを実行します。
# /opt/LifeKeeper/bin/lcdstatus
2.対象のファイルシステムリソースの info= の右を確認します。
例
info=ext4rw,relatime,nobarrier,noquota0
3.ファイルシステムの名称と最後の 0 に囲まれた内容を確認します。
rw,relatime,nobarrier,noquota
2) 現在のマウントオプションの確認方法
ファイルシステムリソースが Active のサーバーで mount コマンドを実行し、マウントオプションを確認してください。
3) 両サーバーで以下のコマンドを実行してマウントオプションを変更します。
LKCLI の場合はリソース切り替えは不要です。
# /opt/LifeKeeper/bin/lkcli resource config fs --tag <ファイルシステムリソース名> --mountopts <設定したいマウントオプション>
例
# /opt/LifeKeeper/bin/lkcli resource config fs --tag /data --mountopts rw,relatime,attr2,inode64,logbufs=8,logbsize=32k,sunit=8,swidth=8,noquota
改訂履歴
[公開日:2025年02月03日]