基本的な切り替わりの動作
SIOS DataKeeperは、稼働系ノードのローカルディスクと、待機系ノードのローカルディスクとの間で、ブロックレベルでリアルタイムなデータ・レプリケーションを行うソフトウェアです。この機能によって、LifeKeeperに対して論理的な共有ストレージを提供できます。クラウド環境のように物理的な共有ストレージが使えない環境であっても、オンプレミスで共有ストレージを使用できるのと同様に、HAクラスターを構築できます。
DataKeeperには、系間のデータ転送の方法が2つ(同期モード・非同期モード)が用意されています。この違いについて詳しくは、本記事末尾の参考資料をご参照下さい。
LifeKeeperでは、DataKeeperの同期モード・非同期モードどちらを利用した場合でも、同期処理が完了し、稼働系と待機系が同
切り替わりに関するFAQ
Q1:
Active/Standbyの2ノード構成にて、データ同期中にフェイルオーバーを試行した場合、次のどちらの動作になりますか?
- 同期中にもかかわらず系
切替が発生する - 同期処理完了後に系切替が行われる
A1:
2の動作となります。
DataKeeperによるデータ同期が行われている間は、フェイルオーバーは発生しません。これはデータ同期が完了しない状態で系切り替えが行われてしまうと、データ破損やデータロストの原因となるためです。(手動操作により強制的に切り替えることは可能ですが、リスクを伴います)
Q2:
データベースに対して書き込み中に系切替発生した場合、どのような動作になりますか?
A2:
DataKeeperは、ミラーステータスが「同期」状態になってい
- 稼働系でサービス障害を検知
- 稼働系で上位リソースから順次停止(=ミラーリングによる共有領域への書き込み
がなくなる) - 稼働系から待機系へデータの同期完了
- 稼働系で全リソースの停止完了
- 待機系で下位リソースから順次起動
- 待機系で全リソースの起動完了
参考資料
SIOS Protection Suite for Linux テクニカルドキュメンテーション / SIOS DataKeeper for Linux によるミラーリング