DNS Recovery KitはDNS上のノードのIPアドレスとサーバー名や別名との対応を更新するRKです。DNSサービスそのものを保護するものではありません。
「LifeKeeper for Windows プランニングおよびインストールの手引き」の17ページに記載がございますが、WAN越え環境などで各ノードが別のサブネットに属している状況では、IPリソースを使用する事ができません。
DNSリソースを使用すると、DNS上での名前解決時にサーバー名や別名に対して、DNSリソースが起動中のノードのIPアドレスを返しクライアントとの接続性を維持します。
以下は使用例です。
SRV1: 192.168.0.1 (東京IDCに設置)
SRV2: 10.0.0.1 (大阪IDCに設置)
クライアント: 全国
上記のような環境で、通常時は各クライアントは東京IDCに接続しています。しかし障害時には大阪IDCに接続させたいようなケースに、DNS RKを使用します。
動きの例
DNS RKは「DNSのエントリを更新させる」という点がポイントとなります。
通常運用時
SRV1: 192.168.0.1 (東京IDCに設置)
SRV2: 10.0.0.1 (大阪IDCに設置)
SRV-Alias: 192.168.0.1
障害発生
SRV1: 192.168.0.1 (東京IDCに設置)
SRV2: 10.0.0.1 (大阪IDCに設置)
SRV-Alias: 10.0.0.1
クライアントは、SRV-Aliasに対して接続を行います。普段は、SRV-Alias = 192.168.0.1 なので、東京IDCに行きますが、障害時にはSRV-Alias = 10.0.0.1に変更されるので、大阪IDCへ接続します。
※効果的に動かすため、DNSキャッシュ時間(TTL)にご注意ください。