LifeKeeperは共有データの排他制御を行うために(1)SCSI Reservationタイプ、(2)STONITHデバイスタイプの2つの構成があります。
(1)SCSI Reservationタイプの場合
全てのサーバで同一の共有ディスク情報(ディスクID)を必要としています。そのため、同一のSCSIバス上に接続されている必要があり、ストレージ自身にRAIDコントローラが装備されている必要があります。
アクティブノードからの RESERVEを保持するのは RAIDコントローラであるため、個別にコントローラを持つ ホストベースRAID はLifeKeeperでは 共有ディスクとして使用できません。(IBM ServeRAIDはv4.2.0Installation Support CDr-10以降で共有ストレージとして利用可能です。)
ホストベースのRAIDコントローラを使用するため(1)の構成では共有ディスクとして使用することができません。 このようなホストベースのRAIDディスクは Data Replication 用として使用するか、(2)の構成を使用します。
例)ホストベースRAIDコントローラを使用した構成
Server1 で LUN0 にロックをかけようとしても、その RESERVE は Server1 上のRAID コントローラに保持される ため Server2 からアクセスできてしまう状況が発生します。このような状況にならないように LifeKeeper ではホストベース RAID は共有ディスクとして認識しないような仕組みとなっています。
このようなホストベースのRAIDディスクは Data Replication 用として のみ LifeKeeper で使用できます。
例)ホストベースRAIDコントローラを使用した構成
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例)LifeKeeperがサポートする構成
( Storage自身に RAID コントローラを装備している)
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LifeKeeper は LUN 単位に SCSI Resevation により排他制御を行い アクティブノードからの RESERVE をストレージ上の RAID コントローラ が保持するため各ノードから同一の LUN を同時にアクセスすることは出来ないようになっています。
(2)STONITHデバイスタイプの場合
SCSI Reservationタイプとは別に電源スイッチを使用したソリューションがあります。 FailOver を開始する前に Standby 側から Active 側の電源を切断することで確実に Active 側をダウンさせ、Standby 側でサービスの起動を可能にします。ただし、導入には STONITHデバイスに 対応した電源スイッチを用意する必要があります。LifeKeeper には STONITHデバイスに対応した サンプルスクリプトが用意されています。このスクリプトは STONITHデバイスをコントロールするものです。STONITHデバイスはホストコンピュータからシリアルやイーサネット経由で電源を管理することができるパワースイッチです。
※参考資料としてSteelEyeのWhite Paperをご覧ください。
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