LifeKeeperはOSのホスト名の情報を保持しているため、OSのホスト名を変更する場合、LifeKeeperが持つホスト名の情報も変更する必要があります。LifeKeeperが持つホスト名を変更しなかった場合は、LifeKeeperの起動に失敗します。
ホスト名の変更をLifeKeeperに反映させる手順
以下の全作業は、両ノードで行ってください。
変更対象が片方だけだったとしても、LifeKeeperはクラスタを構成するノード間の情報を個別に保持しているため、明示的に両ノードで反映させる必要があるためです。
(1)LifeKeeperの構成情報をバックアップします。
バックアップファイル名を/tmp/lkbackup_archiveとして保存します。構成情報のバックアップは両ノードで実施します。
# /opt/LifeKeeper/bin/lkbackup -c -f /tmp/lkbackup_archive
(2)LifeKeeper を停止します。
両ノードのLifeKeeperを停止します。
# /opt/LifeKeeper/bin/lkstop
(3)OS上でのホスト名を変更します。
OSのホスト名を変更後、変更されたホスト名でお互いの名前解決による通信が可能であることもあわせて確認してください。
(4)LifeKeeperで保持しているホスト名の情報を変更します。
lk_chg_valueコマンドで、LifeKeeperが持つホスト名の情報を更新します。このコマンドは両ノードで個別に行います。
# /opt/LifeKeeper/bin/lk_chg_value -o <変更前ホスト名> -n <変更後ホスト名>
(5)LifeKeeperを起動します。
両ノードのLifeKeeperを起動します。
# /opt/LifeKeeper/bin/lkstart
(6)GUI を起動します。
GUIを起動して、接続できることを確認します。
# /opt/LifeKeeper/bin/lkGUIapp
[補足]バックアップからの復元方法
LifeKeeperの構成情報は以下のコマンドを両ノードで実行すると、復元できます。
# lkbackup -x -f /tmp/lkbackup_archive
[注意]VMDK リソースをご利用している場合
VMDK リソースをご利用する際は共有されたデータストアに VMDKファイルを格納しますが、格納先ディレクトリやファイル名がホスト名と同じ文字を含む場合、lk_chg_value コマンドでホスト名を変更すると、VMDK リソースの保持する VMDK ファイルへのパスも変更されてしまうことがございます。その場合は、lcdstatus コマンドより VMDK リソースの情報が正しいか確認し、lk_chg_value コマンドで元の情報に戻すか、VMDK リソースを再作成してください。
# lk_chg_value -o <古い情報> -n <新しい情報>
例
lk_chg_value -o 誤ホスト名/誤ホスト名.vmdk -n ホスト名/ホスト名.vmdk
※-o -n で指定できるオプションの先頭文字に 「/」は利用できません。
参考資料
SIOS Protection Suite for Linux テクニカルドキュメンテーション / LifeKeeper の設定値の変更
改訂履歴
[公開日:2012/04/23]
[更新日:2016/08/12] 反映処理を両ノードで実施する必要がある旨を追記しました。
[更新日:2020/03/31] 参考資料を追記しました。
[更新日:2021/07/19] VMDK リソースのご利用時の注意を記載しました。